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【フリーター奮闘記】第2話 『予定は未定、未来は白紙』

フリーター奮闘記【マサシの物語編】

【今回の見どころ】

今回のテーマは、「減ったシフトを前向きに捉えようとするマサシ」です。

いつものようにシフト表を確認したマサシ。しかし目に飛び込んできたのは、「来週から少し減らすね」という店長のメモでした。

普通なら落ち込んでしまう場面ですが、マサシは持ち前のポジティブ思考を発揮します。

「自由時間が増えたってことだ!」

「自分を見つめ直すチャンス!」

そう前向きに考え、単発バイトを探し始めるものの、現実はなかなか思い通りにはいきません。

気づけば部屋でゴロゴロしながら動画を見て、ポテチを食べる休日モードへ一直線。

そして「午後:将来について考える」とだけ書かれたノートを開き、「白紙ってことは……何でも書けるってことだよな」とつぶやく場面は、希望と迷いが入り混じったマサシらしさが詰まっています。

最後まで何も書けずにノートを閉じる姿は少し切ないものの、「まあいいか」と肩の力を抜く様子には、どこか憎めない魅力があります。

夢はある。でも、まだ何を書けばいいのか分からない――そんな等身大の若者の姿を描いた一話です。

【本文】

コンビニのバックヤード。
壁に貼られたシフト表の前で、マサシはじっと立ち尽くしていた。

自分の名前の横に書かれた勤務日数を何度も見直す。

「……あれ?」

来週のシフト。
そこには、いつもより明らかに少ない勤務日数が並んでいた。

その下には店長のメモが貼られている。

「来週から少し減らすね(店長)」

マサシの額にうっすら汗が浮かぶ。

「来週のシフト……激減……?」

一瞬、嫌な予感が胸をよぎる。

しかし次の瞬間、マサシは自分に言い聞かせるように首を振った。

「いや……これは……」

「自由時間が増えたってことだ!」

ポジティブ変換である。

むしろチャンスだと考える。

「自分を見つめ直す時間だ。」

スマホを取り出し、求人アプリを開くマサシ。

「単発バイトでもやってみるか……」

しかし画面に並ぶ条件はなかなか厳しい。

「経験者歓迎」
「体力に自信のある方」
「早朝5時集合」

どれも微妙にハードルが高い。

スクロールする手が、だんだん止まっていく。

そして気づけば――

部屋の中。

午後三時。

マサシは布団の上に転がっていた。

スマホを片手に動画を見ながら、ポテチをつまんでいる。

「ゴロゴロ……」

窓の外では昼の光が静かに差し込んでいた。

テレビもつけっぱなし。

テーブルの上には飲みかけのペットボトル。

完全に“休日モード”である。

ふと、マサシは机の上のノートを手に取る。

そこには今日の予定が書かれていた。

――予定

午後:将来について考える

しかし、その下は完全に白紙だった。

マサシはしばらくノートを見つめる。

そして小さく笑った。

「白紙ってことは……」

「何でも書けるってことだよな。」

そう言ってペンを持つ。

だが、しばらく考えても何も浮かばない。

結局、マサシはノートを閉じた。

窓の外では夕方の光が少しずつ色を変え始めている。

「……まあいいか。」

そうつぶやきながら、再びベッドに寝転ぶマサシ。

今日もまた、静かな一日が終わろうとしていた。

【作者コメント】

人生には、自分ではどうにもできない変化が突然訪れることがあります。

今回のマサシにとって、それは「シフトが減る」という出来事でした。

収入が減る不安はもちろんありますが、それでもマサシは「自由時間が増えた」と考え直します。

この”ポジティブ変換”は、彼の長所でもあり、時には現実から目をそらしてしまう弱さでもあります。

求人を探してみるものの、条件の壁にぶつかり、結局は何も行動できずに一日が過ぎていく。

そんな経験は、多くの人にも覚えがあるのではないでしょうか。

特に印象的なのは、ノートに書かれた「午後:将来について考える」という予定です。

将来について考えようと思っても、答えがすぐに見つかるわけではありません。

だからこそ、真っ白なページを見つめるマサシの姿には、不安と希望の両方が映し出されています。

今回の教訓は、

「白紙は可能性でもあり、迷いでもある。」

ということです。

まだ何も書かれていないからこそ、これから何にでもなれる。

一方で、何を書けばいいのか分からず立ち止まってしまうこともあります。

『フリーター奮闘記』は、そんな”夢を追う途中の時間”も大切に描いていきたい作品です。

遠回りに見える日々も、迷いながら過ごす時間も、いつか振り返れば人生の一ページになっているはずです。

次回も、理想と現実の間で少しずつ前へ進もうとするマサシの奮闘を、温かく見守っていただけたら嬉しいです。